行動経済学

キャリアの心理学

深追いの心理──「ここまで来たから」で辞められない罠

6期連続目標未達。自分で決めた退職ラインもとっくに過ぎた。それでも「あと1ヶ月」と答えてしまう。深追いを止められないのは意志の問題ではなく、Staw 1976のコミットメントのエスカレーションという仕組みだ。抜け方も仕組みで説明できる。
キャリアの心理学

計画錯誤──「来年転職」が永遠に来ない理由

「来年こそ動く」と3年書き続けた手帳がある。意志の弱さではなく、脳が工数を過小に見積もる計画錯誤の仕業だ。工程を分解し、準備だけ先に切り出し、動かないコストを数字にする——「永遠の来年」を今月に引きずり降ろす3つの手順を解説する。
キャリアの心理学

利用可能性ヒューリスティック──転職の失敗例ばかり浮かぶ理由

転職を考えると、まず思い浮かぶのは辞めて後悔した知人の顔だ。うまくいった3人より、失敗した1人が鮮明に残る。利用可能性ヒューリスティックが判断を歪めるカラクリと、頭の中のサンプルの偏りに気づく3つの手順を解説する。
キャリアの心理学

バックファイア効果──詰められるほど動けなくなる営業の罠

朝会で詰められた直後、指が動かなくなる。「自分の甘えだ」と責めていないか。圧力が意欲を逆に潰すバックファイア効果と自己決定理論から、その悪循環の構造と抜け出すための3つの視点を、営業ノルマの現場に即して解説する。
キャリアの心理学

アンカリング効果──現年収に縛られて転職できない

「現年収より下がるのは嫌」——この一言でキャリアの他の軸が全部消えていく。カーネマンとトヴェルスキーのアンカリング効果を使って、判断の順序を組み替え、時給換算と5年推移で数字を再構成し、市場価値の測定と求人選びを分離する方法を示す。
キャリアの心理学

ハーディング現象──『みんな営業だから』の同調圧力から抜ける

同期14人が営業を続けているから自分も——この判断は自分の適性ではなく集団に流されただけかもしれない。バナジーが理論化したハーディング現象を使い、「みんな」を個別の名前に分解し、同調圧力の発信源を特定し、集団の外の情報に触れる方法を示す。
キャリアの心理学

フレーミング効果──「退職」と「転職」の心理的距離

「辞める」と「次に行く」は同じ事実なのに心理的な重さが違う。夜中の検索窓に「辞めたい」と打ち込むうちは動けない。言葉の枠組みが判断を左右する仕組みと、二択の袋小路を抜ける3つの視点を解説する。
キャリアの心理学

コントロールの錯覚──ノルマ未達を自分だけの責任にする罠

数字が出ないのは全部自分の努力不足——真面目な営業パーソンほどこの結論に飛びつく。ランガーのコントロールの錯覚を使って、市場・商材・エリア・組織・個人の5要因に分解し、コントロールできる範囲とできない範囲を色分けする視点を示す。
キャリアの心理学

正常性バイアス──「みんなこんなもん」で動けない営業

深夜残業も休日出勤も「うちの部署はみんなこんなもん」で済ませていないか。災害心理学で研究されてきた正常性バイアスが、職場の異常を「普通」に見せる仕組みと、そこから抜けるための3つの視点を、営業職の現場に即して解説する。
キャリアの心理学

コンコルド効果──昇進してから辞められない罠

昇進した瞬間から動悸がする。「せっかく昇進したのに」で辞められない管理職の罠は、コンコルド効果として半世紀前から警告されてきた現象そのものだ。役職手当と失うキャリア機会の天秤を、数字と半年の記憶で正確に測り直す。